2024年2月にSteamおよびEpic Games Storeで発売された『Lysfanga: The Time Shift Warrior』(以下『リスファンガ』)は、評論家やゲーマーたちの間で早くから高評価を得ていました。
Sideは、Sand Door Studio、Fabloo Games、そしてQuantic Dreamの「Spotlight」部門へのサービス提供を通して『リスファンガ』の実現をサポートでき大変光栄に思います。
このゲームの誕生秘話をはじめ、アートプロダクションからプレイヤーサポートにいたるまで、この特別なタイトルの開発に私たちが貢献した様々な仕事についてご覧ください。
発売までの道のり
『リスファンガ』は、パリにあるエンターテインメントとビデオゲームの芸術学校「ISART Digital school」の学生プロジェクト「Lysfangha」としてはじまりました。このプロジェクトが開始するや瞬く間に注目を集め、2022年ペガサス賞の最優秀学生ゲーム部門にノミネートされ(2022年3月にトロフィーを獲得)、2021年Unityアワードにもノミネートされています。
Sand Door Studioの『リスファンガ』のクリエイター陣は、こうしてフランスのパブリッシャーFabloo GamesとQuantic Dreamの「Spotlight」部門(Quantic Dreamがインディーやサードパーティーのタイトルを新たなプレイヤー層に届けるために設立した部門)の関心を集めることになったのです。これらの協力者は、この特別なタイトルがさらなるサポートをかけるに値する作品と判断し、そうして、我々Sideチームにお声掛けいただきました。
その前に、『リスファンガ』はどんなゲームなのでしょうか?
『リスファンガ』でプレイヤーは、「リスファンガ」と呼ばれる領域の守護者「イメ」になります。時の女神から一時的な力を授けられたプレイヤーは、戦闘中に時間を巻き戻せるこの能力を用いて、過去に戦った自分の幻影を召喚しながら敵を倒します。
『リスファンガ』のメインコンセプトは、戦闘が単なる敵との遭遇に終わるのではなく、パズルを解くものでもある点です。悪魔が埋め尽くす闘技場で、プレイヤーは定められた時間内に、定められた回数以内に敵を倒さないといけません。定められた時間が終了すると、プレイヤーは遭遇開始時に時間が巻き戻されますが、今度は「レムナント」(クローン)が以前のゲームループで倒したのと同じ敵を倒してくれます。
この革新的なゲームプレイシステムで、『リスファンガ』は、Supergiant Gamesの『Hades』のような近年よく見るハックアンドスラッシュのジャンルに、新たな風をもたらしました。他に類のない特徴をもち、好調な滑り出しを果たした本タイトルで、アートプロダクション、音声制作、ローカライズ、LQA、そしてプレイヤーサポートを通して全面的にサポートさせていただいた私たちは、本作の開発に関われたこと、そして重要な役割を果たせる機会を得られたことを大変嬉しく思います。以下、発売までの道のりで弊社のチームメンバーが貢献した仕事の舞台裏についてご紹介させていただきます。
アートプロダクション
Sideの熟練アートプロダクションチームでは、『リスファンガ』のキャラクターアートワークの制作をサポートさせていただきました。アートワークには、古代文明風の世界を舞台とする、英雄や悪魔などの2Dや3Dのキャラクターです。本タイトルのアートスタイルは、ペルシャの甲冑、メソアメリカの美術、日本の妖怪(伝承)に見られる戦士や精霊の歴史的描写からヒントを得ています。私たちのチームは、このようなユニークなアートスタイルに関わることができ、嬉しく感じています。
本プロジェクトには、ゲームアートチームとして、弊社SVPおよびアートサービスヘッドのMaxim Miheyenko、アートプロデューサーのElvina Antonova、PMのNadezda Tarasova、3DレンダリングおよびライティングアーティストのSergey Tatarnevといったメンバーが携わりました。気まぐれで、奇抜で、愛すべきキャラクターたちを一部ご紹介します。

イメの弟「ケホル」

「ガーディアン」

「スウォーマー」

「ボムウィングとタイニーラット」
音声制作
Sideはさらに、オーディオ制作チームより本タイトルにキャスティング、ディレクティング、ポストプロダクションといった英語音声制作サービスを提供しました。
Side LondonのプロダクションマネージャーであるVerónica Gonzálezは次のようにコメントしています。「このプロジェクトに携わることは、私たちのチームにとって素晴らしい経験でした。ゲームに携わった8人の出演者の皆さんは、驚くべき演技でキャラクターに命を吹き込んでくれました」パフォーマンス のJoanna Greenも、Sand Door Studioのチームとの態勢は非常に良かったと語っています。チームは『リスファンガ』に求めるものを正確に把握しているため、ディレクターとして助かったそうです。Joannaも出演者とのポジティブな体験を語っています。
「実力ある新たなキャストが揃いました。このようなゲームでは好感の持てる主人公が不可欠ですが、主演のDinita Gohilはそれを見事に表現しました。イメは気が強く、楽しく、プレイしていて楽しいキャラクターです。Dinitaに加えてSid Sagar(ケホルの声優)も、美しく控えめな演技で悩める兄妹を演じ、互いを引き立てていました。一方、女神コメーラ役のChetna Pandyaは豊かでハスキーな声色を響かせ、堕落の王役のDana Haqjooは執念深く執拗な質感とダークなユーモアのセンスで真価を発揮してくれました。メインかサブかを問わず、すべてのキャラクターがゲームの世界観や雰囲気作りに重要な役割を果たしていたのです」
ローカライズとLQA
ローカライズとLQAチームも世界的な発売に向けて『リスファンガ』をサポートしました。フランス発の本タイトルを国外でも発売する際には、文化的、地域的なニュアンスをすべて考慮しなければなりません。
トルコ語、ドイツ語、イタリア語、ポーランド語、ブラジルポルトガル語、ロシア語、ヨーロッパスペイン語、ラテンアメリカスペイン語、日本語、韓国語、繁体字中国語、簡体字中国語の12言語でローカライズを提供しました。また、Sideではこの全言語に加えて英語とフランス語のローカライズQAも提供しました。
翻訳プロジェクトマネージャーのTyrone Waitheは次のようにコメントしています。
「『リスファンガ』の54,000ワードを12言語に翻訳するのは、常にチャレンジの連続でした。翻訳のニュアンスを一致させるために、各言語のチームが歩調をそろえる必要があったのです。
『リスファンガ』開発チームは、よくまとまった参考資料を豊富に提供してくれましたし、翻訳段階でも翻訳チームからの問い合わせに直接答えてくれました。そのおかげで、プロセスはスムーズに進み、良い結果を得ることがました。SideのローカライズチームとLQAチームは、このプロジェクトに参加できたことを嬉しく思っています!」
プレイヤーサポート
最後に、私たちのチームは『リスファンガ』のプレイヤーに向けて英語、フランス語、ロシア語によるプレイヤーサポートサービスも提供しました。『リスファンガ』は多言語、多地域で発売されたため、主要な言語でプレイヤーサポートを利用できるようにすることが極めて重要でした。
ルーマニアのブカレストでサポートオペレーションマネージャーを務めるAndre Rodriguesが、ローンチ時のチームの様子を語ってくれました。
「Sideチームは、『リスファンガ』のスムーズなリリースを喜ばしく思っています。『リスファンガ』の開発チームとQAチームは、ゲームの不具合をなくすよう素晴らしい仕事をしてくれました。その結果、プレイヤーから寄せられた問題報告は最小限に抑えられ、プレイヤーサポートを提供する私たちの役割も非常にスムーズに進みました。
「こちら側としても、ゲームを知るためのテストやプレイを楽しんでいました。緻密に構成された物語や、素晴らしいアートスタイルと世界観、戦闘の感触も爽快感がありました!時間を巻き戻すシステム(タイムシフトのレムナント)によって、戦闘にユニークなひねりが加わっているのが気に入っています。より多くのプレイヤーがこのゲームを発見してくれて嬉しいですし、『リスファンガ』チームの今後のコンテンツを体験できることが楽しみです」
エンドゲーム
総じて『リスファンガ』は、サポートに携わったSideのすべてのチームにとって魅力的なプロジェクトとなりました。Sand Door Studio、Fabloo Games、Quantic Dreamのチームと連携し、このようなユニークなゲームを世に送り出すお手伝いができたことを嬉しく思います。本タイトルは今も、美麗なビジュアルと巧妙なゲームプレイで新たなオーディエンスの心をつかんでいるのです。『Lysfanga: The Time Shift Warrior』開発チームの今後の発展が楽しみです!