Sideが外部開発の未来をテーマとした「XDS 2026 Insights Report」を共同執筆

Published: 2026年3月31日

Sideが外部開発の未来をテーマとした「XDS 2026 Insights Report」を共同執筆

Sideが共同執筆した「XDS 2026 Insights Report」では、外部開発において重点となる領域が、従来の納品リスクから協業体制やガバナンス、長期的なパートナーシップ戦略へと移りつつあることが指摘されています。

今年の「XDS Insights Report」を共同執筆できたことを、大変嬉しく思います。今回の調査結果から、外部開発エコシステムはもはや「機能するかどうか」を問う段階ではなく、「いかに進化するか」が問われる段階に入っていることが分かります。  

250名以上を超える世界中の専門家から得られた調査データは、業界が「納品できるかどうか」の段階を越え、業務の複雑化、分散したチーム体制、そして長期的な外部パートナーシップへの依存によって形づくられる新たなフェーズへと移行していることを示しています。本レポートは、SideのKaley Hurstがゲストライター、Steve Jaworskiがリードアナリスト、Nivedita Madhavaがサポートアナリストを担当し、XDSのCarla Rylanceがレポートディレクターを務めました。  

今回の調査では、依然として外部開発への高い信頼感が維持されている一方で、業界の構造が大きく変化している点が強調されています。多くのスタジオでは、外部開発を単なるリソース不足を補うためではなく、制作パイプラインの中核として活用しています。外部とのコラボレーションがゲーム制作の前提となる中で、パートナーが直面する課題は、実行面よりも調整やガバナンス、そしてますます複雑化するワークフロー全体を可視化することへと移行しています。 

コミュニケーションが新たな摩擦の原因に 

今回、初めてコミュニケーションがデリバリーやセキュリティを上回り、外部パートナーシップにおける最大の課題となりました。両者ともに前年から約15ポイント増加しています。 

こうした変化は、働き方そのものが変わってきたことを如実に表しています。現在、サービスプロバイダーの労働環境は在宅勤務(40%)、ハイブリッド(36%)、オフィス勤務(25%)に分かれていますが、デベロッパーとパブリッシャーは依然としてリモートまたはハイブリッド型勤務が主流です。分散型チームによる開発が標準となるにつれて、異なるタイムゾーンや制作パイプライン、下請けパートナー間での調整が、業界の中心的な課題となってきました。 

同時に、従来から抱えていたリスクの多くは減少しています。デベロッパーやパブリッシャーからの報告では、セキュリティおよびインフラの懸念は38ポイント低下し、サービスプロバイダーから報告においても、品質および納品に関する不一致は29ポイント減少しました。外部とのコラボレーションのベースラインは、大幅に改善されたといっていいでしょう。残されているのは、大規模開発における管理の複雑さです。 

Quotes

「今年のレポートは、ゲームが本質的に人ありきのビジネスであるという考えを改めて裏付けています。企業は、構想から発売に至るまで、現在および未来のゲーマーとつながる真の体験を創造するために、技術革新と人間の創意工夫のバランスを取る必要があります」    

 Side CEODeborah Kirkham 

ガバナンスの下で進むAIの導入 

また、このレポートでは、ゲーム業界がAIに対して慎重かつポリシー主導のアプローチを取っていることも示されています。 

サービスプロバイダーが効率向上を目指してAIツールの試験運用を続けている一方で、スタジオ側は制作においてこれらのツールをどのように使用するか、厳格なガードレールを設ける傾向にあります。調査対象となったプロバイダーのうち54%は、現時点で請負業務でのAI使用を許可しているクライアントは10人に1人未満であると回答しています。 

今回見えてきたのは、AIの全面的な使用禁止という抵抗ではなく、構造化された導入へと向かう流れです。AIの全面的な禁止を求めるデベロッパーやパブリッシャーの割合は、前年比で44%から18%へと減少しました。代わりに、開示義務やデータ使用制限、AIを活用した成果物は人間によるレビューが必須であるといった、対象や条件を絞った上での利用が主流となっています。 

AI使用の開示義務は現在、双方にとって契約条項の最優先事項となっています。これは、AIが外部開発エコシステムの一部となるにつれ、透明性と説明責任を重視する姿勢へと移行していることを示しています。  

「外部開発のパートナーシップは著しく成熟しました」と、XDSの諮問委員会委員長兼プログラミング責任者、ならびにXDS Sparkのビジネスソリューション責任者であるCarla Rylance氏は述べています。  

「対話の内容は、『期限通りに納品できるか』という段階を超え、ガバナンス、透明性、大規模な連携といった、より高度な領域へと移行しています。この進化は、現代の制作において外部開発がいかに中心的な役割を担うようになったかを反映しています」 

取引は今もなお握手から始まる 

オンラインのポートフォリオ市場が成長しているにもかかわらず、ディールフロー(取引の流れ)の主な原動力となっているのは、依然として人間関係です。パートナーシップの73%は業界イベントを通じて始まる一方で、67%は社内の紹介から生まれており、エコシステム内におけるコミュニティと信頼の重要性が改めて裏付けられています。 

契約構造もまた、制作ニーズに合わせて進化しています。サービスプロバイダー側では、6か月~12か月の契約が初めて短期契約を上回り、現在最も一般的な契約期間となっています。スタジオとパートナーの双方がリテーナー型の契約をますます志向するようになっており、継続性や長期的なコラボレーション、そして予測可能なキャパシティプランニングへの移行が示されています。 

制作パイプラインの拡大に伴い、サプライチェーン全体の可視性がますます重要になってきています。デベロッパーの42%が、自社のプロバイダーが作業の一部を第三者に下請けしていると報告しており、こうした状況が多層的な制作ネットワーク全体における透明性の必要性を高めつつあります。 

「今年のレポートは、ゲームが本質的に人ありきのビジネスであるという考えを改めて裏付けています」と、SideのCEOであるDeborah Kirkhamは述べています。「企業は、構想から発売に至るまで、現在および未来のゲーマーとつながる真の体験を創造するために、技術革新と人間の創意工夫のバランスを取る必要があります」   

レポート全文にアクセス 

「XDS 2026 Insights Report」は、パートナーシップの形成、契約構造、価格ベンチマーク、サービス利用、AIガバナンスの動向、そしてグローバルな外部開発を形作る、進化するダイナミクスに関して詳細な分析を提供します。  

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